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世界各国の良質な

伝統工芸を取り入れた

家具をつくりたい。

IKASAS 佐々木 章行

東京都生まれ。東京都立大学建築学科卒業。プロダクトデザイナー佐々木敏光氏に師事した後、本格的に家具づくりに取り組む。現在は神奈川と上海の2つの都市を拠点に活動中。時代に流されないベーシックなデザインと、優れた機能を併せ持った家具づくりを得意としている。

IKASAS - AKIYUKI SASAKI

神奈川と上海を拠点にデザイン活動を展開するIKASAS(イカサ)のデザイナー佐々木章行氏。

代表作である「KAMOME STOOL」と「TOKI CHIAR」は、2018年にGOOD DESIGN AWARDを受賞。時代に流されないベーシックなデザインと、優れた機能を併せ持ったIKASASのプロダクトにはファンも多く、家具業界のみならず建築家たちからも高く評価されている。

「子供のころから何かをつくることが好きでした。図工や美術の授業も好きでしたが、放課後に山で基地をつくったり、厚紙や粘土で城をつくったり、身の回りの素材でいろんなものをつくっていました」

元来つくることが好きだった佐々木氏は、漠然と「将来はデザイナーになりたい」と考えていたという。高校生の時に旅行した京都や奈良で見た古い建物や寺院に強く惹かれ、大学では建築を学んだ。

数々の名作を生み出した
プロダクトデザイナー佐々木敏光氏に師事。

やがて建築の空間に置かれる家具やプロダクトに惹かれるようになり、叔父である家具デザイナー佐々木敏光氏が経営する会社を手伝う形で師事。家具づくりの道へと足を踏み入れることになる。

ちなみに叔父の敏光氏は、子供用の椅子 e-chair をはじめ、世界的にも評価される数多くのロングセラーを生み出した家具デザイナーだ。「国際的に活躍する叔父が描いた図面や家具を見ながら、少しづつ家具づくりの腕を磨いていきました」

「熊本にある叔父のアトリエに出張する機会も増え、過去の作品や資料を見たり、様々な作家さんの話を聞いたり、上海の工場へ行ったりと、貴重な体験を沢山させてもらいました。叔父の魅力的なライフスタイルにも感動したことを覚えています」

これから更に多くのことを学びたいと考えていた矢先、敏光氏の突然の訃報を聞くことになる。

IKASASの代表作のひとつ「KAMOME STOOL」

「家具をデザインすることの大きな意義を感じました」

「会社を手伝いはじめて僅か9ヶ月で叔父が他界したため、直接教えを受けた期間はそれほど長くはありません。しかし、その間に経験したことや叔父が残した数々の言葉や作品から、多くのことを学びました」

叔父の影響で家具デザイナーの道を歩みはじめた佐々木氏にとって、師の急逝は大きな悲しみだったに違いない。しかしそれと同時に、何か使命感のようなものが心の中に芽生えたのかもしれない。

その僅か数年後、佐々木氏はACTUSより子ども家具シリーズ「SAUTO」を発表し、KIDS DESIGN AWARD 2010を受賞。家具デザイナーとしてすぐに頭角を現すことになる。

「叔父がデザインの力で多くの家具メーカーを救ってきたという事実を他界後に知り、深い感銘を受けると同時に、デザイナーとして魅力的な家具やプロダクトをデザインすることの大きな意義を感じました。叔父がデザインした家具は数十年を経た今もなおヒットしているものが多くあり、私の目標とするデザイナーの一人です」

「その時に買える一番良いものを買って使うこと」師匠である叔父からの言葉です。

時代や世代を超えて使い続けて欲しい、という想いからその名が付けられた「TOKI CHAIR」

佐々木氏が考える「良い家具」とは?

IKASASの家具は、様々なデザイン要素を持ちながらも、日常生活に違和感なく溶け込む普遍的な美を備えている。

「時代に流されないデザイン性と質感、品質、機能性、それらを備えた家具が良い家具だと考えます。造形に富んだ作品的な家具も世の中には必要ですが、家具だけがモノとして一人歩きするのではなく、持主に長年に渡り愛着を持って使ってもらえることが私の理想です。」

デザイン性だけでなく、優れた機能性を持ったプロダクトが多いのもIKASASの特長だ。年齢や体型に合わせて、座面・奥行・脚置きそれぞれの高さを4~5段階に調整できる「TOKI CHAIR」はまさにその代表格。

「高さ調整や伸張などの機能が付いた家具は、出来る限りその機能が家具の見た目に影響を与えないようなディテールを考え、機能が主張しない自然な佇まいになるデザインを心がけています」

いかにもな見た目のモノが多い高さ調整椅子だが、TOKI CHAIRはとても自然な佇まいを持っており、カフェのような空間にあっても違和感はない。

「家具を通じて、多くの方々の生活や文化に貢献できることにやりがいと意義を感じています」

IKASASブランドの誕生

ところで、IKASASというブランド名が、SASAKIを逆から読んだものであることにお気付きだろうか?このネーミングは、佐々木氏が敬愛するアーティスト Nujabes の影響だという。

「2015年の発表直前、ブランド名をどうしようかと考えていたところにNujabesの音楽が流れてきたんです。Nujabesは日本を代表する世界的な音楽プロデューサーで、生み出された音楽たちは色褪せることなく、今なお世界各地に影響を与え、愛聴されています。Nujabesという名前は本名の瀬場潤(Seba Jun)を逆さから読んだもの。そこからインスピレーションを受け、佐々木(SASAKI)を逆から読んだ「IKASAS」をブランド名にしました」

「日本のデザインや家具、インテリアを世界に向けて根付かせたいですね」

自らの視点で価値や美しさを見出す。

IKASASは椅子・机・ベッド・収納に至るまで、豊富なラインナップを取り揃えているが、そのプロダクトデザインはすべて佐々木氏の頭から生まれている。豊かなデザインアイディアを生み出すために、どのようなことを心掛けているのだろうか?

「昔からよく散策をします。歩いている時に新しいアイディアが浮かんだり、頭の中を整理することができます。目にする街並みや景色からインスピレーションを得ることもあるので、どんなに忙しくても散策する時間は大切にしています。」

「他人からの受売りや、偏見を持って物事を見るのではなく、自分のフラットな視点で価値や美しさを見出すこと。そして自分自身で実際に体験して判断することを、常に心掛けています」

日本や世界各国の良質な
伝統工芸を取り入れた家具をつくりたい。

大学時代は休みばあれば国内外へと旅をし、世界各地の多種多様な文化を自らの目で見てきたという佐々木氏。

現在は神奈川と上海、2つの大都市を拠点に活動を行っており「それぞれ異なった都会的かつ洗練された生活や文化に魅力を感じている」というが、その一方で、地方にある伝統工芸の産地や家具工場にも足繁く通う。

「地方には都会に存在しない伝統的な道具や生活風景があり、そこにも大きな魅力を感じます。今試作を進めているのですが、日本や世界各国の良質な伝統工芸を取り入れた家具をつくりたいと考えているんです」

伝統工芸の衰退が叫ばれて久しいが、「先人のつくり方をそのまま継承するだけでは、時代の流れや経済原理に押されて存続は難しい」と佐々木は言う。

「デザイナーは伝統的なものを取り入れつつ、現在必要されているものをアウトプットできる職種なので、魅力的な伝統工芸を後世に残すためにも尽力したいと考えています」

IKASAS 佐々木 章行

東京都生まれ。東京都立大学建築学科卒業。プロダクトデザイナー佐々木敏光氏に師事した後、本格的に家具づくりに取り組む。現在は神奈川と上海の2つの都市を拠点に活動中。時代に流されないベーシックなデザインと、優れた機能を併せ持った家具づくりを得意としている。

IKASAS 佐々木 章行

東京都生まれ。東京都立大学建築学科卒業。プロダクトデザイナー佐々木敏光氏に師事した後、本格的に家具づくりに取り組む。現在は神奈川と上海の2つの都市を拠点に活動中。時代に流されないベーシックなデザインと、優れた機能を併せ持った家具づくりを得意としている。

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